ボルボの主力工場、ゲント工場の二酸化炭素排出量を40%以上削減へ ボルボとストラ・エンソ社が、環境プロジェクトで提携
2014.10.16 | 企業情報

ボルボは、フィンランドに本社を置く大手製紙会社ストラ・エンソ社と提携し、ベルギーのゲント工場の二酸化炭素排出量を40%以上削減する取り組みを開始します。このプロジェクトは、二酸化炭素排出量削減に向けたボルボの長期的な取り組みの一環です。

ボルボ・ゲント工場

ストラ・エンソ社のランゲルブルへ工場と、近接するボルボのゲント工場の間に、2015年より地下パイプラインを設置し、125℃の高温水をゲント工場へ輸送する取組みを開始します。高温水は、ボルボの施設や塗装ブースで使用する熱源として利用します。

この結果、工場での化石燃料の使用を大幅に削減し、二酸化炭素排出量やエネルギーコストの抑制が可能となります。本プロジェクトでは、年間1.5万トンの二酸化炭素排出量の削減が見込まれ、総二酸化炭素排出量の40%以上の純減につながると推定します。ボルボは「カーボン・ニュートラルとエネルギー効率で、主導的役割を果たす」という、意欲的な姿勢を掲げており、今回のストラ・エンソ社との提携プロジェクトは、欧州圏での二酸化炭素排出を24%削減する目標に向けた大きな一歩となります。

パイプラインの建設は2015年に着手し、高温水の輸送開始は2016年秋を予定しています。今回のプロジェクトは、ベルギーのフレミッシュ政府による「エコロジー助成金」から200万ユーロの資金援助を受けて実現するものです。
ゲント工場のマネージングディレクター、エリック・ヴァン・ランデゲムは、次のように述べています。「ゲントの港湾地域にある2大企業が、双方に有益なプロジェクトとして提携したことを非常に喜ばしく思います。ボルボは二酸化炭素排出とエネルギーコストの削減が可能となり、内部効率の改善や、自社製品と生産工程で持続可能性を促進する取り組みとも合致します。ストラ・エンソ社との提携は長期に渡るもので、フレミッシュ政府から適切な支援を受けています。また、ボルボのゲント工場が長期にわたり存続するという未来へ向けたアピールになります。この投資による効果は2016年の開始から数年で明らかになるでしょう」

ストラ・エンソ社のマネージングディレクター、クリス・デ・ホランダーは、次のコメントを発表しています。「当社の施設外に熱を送るシステムを建設し、ボルボのゲント工場へ、環境に優しい熱源を供給することは、エネルギー効率の向上や環境に有益であり、当社の資源活用の増加にもつながります。ゲント港で最大の製紙企業と、大手自動車メーカーの長期的な提携は、『人と地球のために良い行いを』というストラエンソ・グループの意図と合致します。ストラ・エンソのランゲルブルヘ工場とボルボのゲント工場は、さらなる継続的なソリューションの追求と経済的な結びつき強化に向け、握手を交わしました。」

技術的詳細
ストラ・エンソ社のランゲルブルヘ工場では、CHP(Combined Heat Power、コージェネレーション)施設を2棟備えており、社内スラッジ(製紙過程で出る汚泥)20万トンと社外分36万トンを利用したバイオマス発電で熱源を作り出します。このエネルギーで水を125℃まで熱した後、地下パイプライン経由でボルボのゲント工場へ輸送、塗装ブースなど、ゲント工場の施設の熱源として利用します。塗装ブースの正確な温度と湿度の調節は、クオリティの高い塗装工程に欠かせません。

パイプラインの全長は4キロメートルで、そのうち1キロメートルはゲント・テルネーゼン運河の下を通ります。CHPの設備容量は25,000kWで、これは5,000世帯の電力エネルギーに相当します。工事は2015年に着工、2016年秋に高温水の輸送が始まる予定です。パイプは完全に断熱され、ゲントの工場に高温水が到達する時点でも、水温の低下は数℃未満です。

ボルボ・ゲント工場
ボルボが欧州に保有する主要な2工場のうちのひとつです。ボルボ「V40」、「V40クロスカントリー」、「S60」、「XC60」の組み立てを行っています。昨年の生産台数は25万3,279台で、今年は26万台を見込んでいます。

ストラ・エンソ社 ランゲルブルヘ工場
ゲント市のランゲルブルヘにあるストラ・エンソ社の製紙工場は、年間55万トンの新聞・雑誌用紙を生産し、原料には古紙を100%使用しています。同工場では、バイオマスを燃料としたCHP施設を2棟操業しており、必要とする蒸気の全てと、電力の70%以上を作り出しています。