【イベントレポート vol.2】
EVの気になる充電事情
今回のレポートでは Tesla歴10 年の安川氏の豊富な経験・体験も交えた EV 充電にまつわる様々なお話をご紹介します。
【イベントレポート第二弾】EVの気になる充電事情
8/24 に開催したトークイベント“Join the EV Talk”のレポート第二弾は EV の充電について。ドライブの途中や目的地でも充電は必要なの?充電にはどのくらいの時間がかかる?などなど、まだ EV に乗られたことの無い方には大いに気になる EV の充電事情。今回のレポートでは Tesla歴10 年の安川氏の豊富な経験・体験も交えた EV 充電にまつわる様々なお話をご紹介します。

自宅充電の重要性
まず、「自宅充電」について。自宅充電は、いわゆる「基礎充電」と呼ばれるEVの最も基本的な充電方法で、自宅にある充電設備を利用して電気を補給することです。一戸建てで利用されることが多いのですが、安川氏がお住いのマンションでは、ご自身で設営工事を主導して充電設備を揃えたそうです。いずれ「基礎充電」は快適なEVライフには重要な要素になるとコメントをいただきました。
目的地充電:EVでの遠出をサポートする充電計画
次に、「目的地充電」のお話。目的地充電とは、行き先のホテルや旅館などの電力を借りて充電することです。EVで遠出をする際、自宅充電だけでは足りないことがあるので、その際にはEVの充電設備を提供しているホテルや旅館を探し、目的地での充電を計画しておくことも大切です。
冬のEV事情
冬は電力を多く消費してしまうので、スキーなどウィンタースポーツに赴く際には気をつけているそうです。ちなみに、現地で雪が降り、車体に雪が積もってしまったりガラスが凍ってしまったりしても、EVならホテルを出る30分程前から遠隔で暖房をいれておくことで車体の氷を溶かすことができるので、スムーズに出発できるのもEVならではのメリットとのこと。

車内エアコンを活用した買い物の工夫
EVであれば、エンジンをアイドリングさせたり、バッテリーを気にすることなく、車に乗る前から専用アプリで冷暖房を入れることができます。安川氏は、コンビニや道の駅で買い物をする際、基本的に車内のエアコンを点けっぱなしにしておき、炎天下でも車内を快適な温度に保つようにしているそうです。道の駅で買った野菜や花も、冷房をかけた車内なら車に置きっぱなしでも痛むことなく自宅まで持ち帰ることができると仰っていました。
経路充電の現状と進歩
次に、「経路充電」について。経路充電とは、移動の途中で充電することです。経路充電に対する不安はEVの購入を検討する際によく挙げられる話で、会場からも「高速道路の道中の充電設備は少ない」「充電設備の取り合いになり何十分も待たされるのではないか」という質問がありました。これに対して安川氏は、今の日本のEV事情は10年前より遥かに進歩していると言います。
日本の充電インフラの現状
安川氏がEVに乗った当初は、経路充電できる設備が少ないために綿密な計画を立てる必要がありましたが、2024年の日本ではその必要はないとのこと。安川氏が調べたところでは、現在の日本のSA・PAの数は上り・下りの合計で約1000カ所、そのうちガソリンスタンドが設置されているSA・PAは約200カ所であるのに対して、充電設備があるSA・PAは約半数の458カ所もあるそうです。

充電アプリの活用ユーザーの不安に対する解決策
会場のEVユーザーの方から「高速道路中の充電器は電力の弱いものが多いので、充電時間が長くなってしまう」という意見も出ましたが、安川氏からは、EVの充電情報をチェックできるアプリを活用すれば、急速充電器の場所に加えて、電気の出力量や空き状況までわかるので便利というアドバイスも。
経路充電の誤解
さらに、安川氏からは「自宅に帰り着くために必要な残量があれば良い」と考えれば、経路充電は数分程度で済むことが多いのですが、フル充電には30分かかるといった情報が曲解されて、SAやPAで大変な順番待ちが起こるといった誤解も生まれているのではないかというお話もありました。最終回となる次回のレポートでは、災害時に使えるEVの知識や、EVの今後の可能性についてのお話をお届けします。
