【イベントレポート vol.3】

電気で走るだけじゃないEVの可能性

8/24 に開催したトークイベント“Join the EV Talk”のレポート第三弾は、電気で走る以外のEVの可能性について。最終回となる今回は、Tesla歴10年の安川氏だからこそ語れるEVのユニークな使い方や、EVの未来に関するお話についてお伝えします。

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EVの災害耐久力

まず、「EVだから災害時も安心」というお話。日本は過去に何度も大きな災害を経験しており、そのための備えに関心がある方は多いと思います。たとえば災害による大規模な停電被害について、「災害時に電気が来なければEVも使えない」とよく言われますが、実際にはEVの方がガソリン車より災害耐久力に優れていると安川氏は語ります。

最速で復旧するインフラは電気

災害時には、水・ガス・電気・ガソリンなど、様々なインフラが機能不全を起こし、被害地域ではその復旧を待つ必要がありますが、実は各種インフラの中で最も速く復旧するのは電気であり、その恩恵をいち早く享受できるのがEVであるとのこと。これは車での移動が可能になるというだけでなく、EVは被災地において生活インフラを代替する存在にもなり得ると仰っていました。

EVが提供する緊急時の居住空間

電気が止まり家で生活ができなくなった時でも、EVは緊急時の居住空間になると言います。夜は数人分の寝床となり、エアコンをつけることで炎天下や極寒の中で過ごす必要はなくなります。ちなみに、一晩中冷暖房を入れていても、消費電力はせいぜい5〜10%程度とのこと。EVがフル充電であれば、災害時でも約一週間は車内で過ごせるそうです。

ライフライン確保としてのEV

また、今やなくてはならないスマホの充電も可能なため、通信手段の確保だけでなく災害情報の収集にも役立ちます。このように、EVがあれば想像しているよりも遥かに低いコストで、長期的な生活空間を確保することができます。

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停電時のご友人の実体験のエピソード

では、EVの電気が尽きたらどうすれば良いのか。この疑問に対して安川氏は、「停電地域を抜け出して電気を借りてくる」という、自身のご友人の実体験を紹介されました。ご友人は停電被害に遭ったとき、EVに乗って自分の居住地域を抜け出し、隣町で電気を補給して、そのままEVと電気を自宅へと持ち帰るという生活をしていたそうです。

停電時の地域状況とEVの活用

実際、停電時に地域の停電状況が表示される停電マップを見てみると、地域全体が停電となっている時間は少なく、時間が経つと次々に復旧していきます。自宅が停電地域にあるとしても、復旧している隣町までEVを走らせれば、自宅に電気を持ち帰ることができるのです。

EVの未来

EVは「移動手段」だけでなく、人々の生活を支える未来の車だと安川氏は仰います。将来的には、EVに貯めている電気をEV同士で貸し借りするという光景も夢ではなさそうです。今の日本は、CO₂の排出という環境問題を抱えながらも火力発電に頼らざるを得ません。優れた蓄電機能を持つEVが増えれば、多くのEVが社会の電力インフラの一部になるかもしれないという壮大なビジョンにも言及されました。

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EVの魅力を伝えるトークイベント "Join the EV Talk"

今回行ったトークイベント“Join the EV Talk”では、多くの皆様にスタジオへお越しいただき、EVに関する知識や実体験を交えたエピソードをお伝えしました。Volvo Studio Tokyoでは、今後もEVの魅力を発信するイベントを開催して参ります。EVに興味のある方、EVの購入をご検討されている方、ぜひお気軽にご参加ください。

次回イベントのご案内

なお、次回”Join the EV Talk” vol.2は9/27(金)18時より、モータージャーナリストの生方聡さんをゲストにお迎えし、EX30の5か月間のサブスク体験を通して感じた魅力を語っていただきます。また、様々なEVを乗り比べてきたご自身の経験から、ご自宅に充電設備がない中でもどのようにEVライフを楽しんでいるのかなど、様々なテーマでお話し頂く予定です。

▼ 次回イベント、9月27日(金)【"Join the EV Talk" vol.2】モータージャーナリストがEX30の魅力をユーザー目線で徹底解説