City Safety

City Safety は歩行者、サイクリスト、大型動物、および車両が出現すると警告表示、触覚警告および警告音で運転者に知らせます。運転者が妥当な時間内に行動を起こさない場合、自動的にブレーキを作動します。
P5-1507-CitySafety Princip
レーダーユニットの位置1

City Safetyは衝突を防止すること、または衝突速度を低減することができます。

City Safetyは、歩行者、大型動物、サイクリストまたは車両と衝突する危険があるときに運転者を支援する機能です。

City Safety機能は、渋滞時の走行などで、前方の交通状況の変化や注意不足などにより事故が発生する可能性があるときに、運転者が衝突を回避できるように支援します。

この機能は、運転者が適切な時間内にブレーキ操作やステアリング操作を行わず、衝突の危険が迫っているときに、車両に自動的にブレーキをかけることにより運転者を支援します。

City Safetyにより、短時間で鋭くブレーキがかけられ、通常の状況であれば、前方の車両のすぐ手前で車を停止させることができます。多くの運転者にとっては、これは通常の運転スタイルの範囲内ではないため、不快に感じられる場合があります。

City Safetyは、運転者がブレーキをかけ遅れたときに作動します。そのため、あらゆる状況で運転者の補助となるわけではありません。

不必要な介入を避けるため、City Safetyは直前まで作動しないように設計されています。

運転者または乗員は通常 City Safetyに気づくことはありません。作動に気づくのは、衝突寸前になったときのみです。

City Safety は車速を最大で50 km/h (30 mph)減速させることにより前方の車両または自転車との衝突を回避することができます。歩行者の場合、City Safety は車速を最大で45 km/h (28 mph)減速することができます。

速度差がそれぞれ50 km/h (30 mph)または45 km/h (28 mph)を上回る場合、City Safety のオートブレーキは衝突を回避できませんが、衝突の被害を軽減することができます。

大型動物と衝突する危険がある場合、City Safety は車速を最大で15 km/h (9 mph)減速させることができます。大型動物に対するブレーキ機能は、高速での衝突力を軽減することが主な目的です。ブレーキは70 km/h (43 mph)を超える速度のときにもっとも効果的で、低速時には効果が低減します。

 注意

City Safety は支援機能に過ぎません。走行状況や交通、天候、路面の状態などにより作動しない場合があります。

衝突の危険が高くなったときにのみ、警告が出ます。本セクションおよびセクション「City Safety の機能の限界」には、City Safety の使用前に運転者が注意すべき制限事項に関する情報が記載されています。

歩行者およびサイクリストに対する警告およびブレーキ介入は、車速が70 km/h (43 mph)を超えると解除されます。

City Safety のオートブレーキ機能により、衝突事故を回避、または衝突速度を低下させることができます。ブレーキの全性能を十分に発揮できるように、たとえ車両にオートブレーキがかかっている場合でも、運転者はブレーキペダルを踏み込むようにしてください。

加速度が速い場合、City Safetyはオートブレーキを一切作動しません。

運転者には適切な車間距離と速度を維持する責任がつねにあります。絶対に、衝突警告や City Safety の作動を待たないでください。

市場による制限事項

City Safety は一部の国では利用できません。City Safety がセンターディスプレイの 設定 メニューに表示されない場合、車両にこの機能は装備されていません。

トップメニューの検索パス:設定My CarIntelliSafe

概要

P5-1617-v54x-CitySafety Princip m Koll-varning
機能の概要1
  1. P5-Icon red circle 1衝突の危険を知らせる警告音
  2. P5-Icon red circle 2衝突の危険を知らせる警告灯
  3. P5-Icon red circle 3カメラおよびレーダーユニットによる距離測定
City Safetyは3つのステップを以下の順序で実行します。
  1. 衝突警告システム
  2. ブレーキサポート
  3. オートブレーキ

衝突警告システム

まず運転者に衝突事故が切迫していることを警告します。

City Safety は、歩行者、サイクリストまたは車両が自車の前方を自車と同じ方向に移動している、または自車の前方で停止している場合に検知することができます。City Safety は、自車の前方の道路を横断している歩行者、サイクリストまたは大型動物も検知することができます。

歩行者、大型動物、サイクリスト、または車両(「City Safety の横方向の交通への対応」の項に記載されている車両を含む)と衝突する危険がある場合、赤い警告灯の点滅、警告音およびブレーキパルスによる触覚警告で運転者に注意を促します。低速走行時や急ブレーキまたは急加速時には、触覚警告はありません。ブレーキパルス周波数は車速に応じて変化します。

ブレーキサポート

警告の後もさらに衝突の危険が増した場合は、衝突警告システムによりブレーキサポートが作動します。

システムがブレーキだけでは衝突を回避するのに不十分だと判断すると、ブレーキサポートが運転者の制動を補助します。

オートブレーキ

オートブレーキ機能は最後に作動します。

この時点でも運転者が事故を回避するための行動を開始せず、衝突の危険が切迫した場合には、運転者がブレーキをかけるかどうかに関係なく、オートブレーキ機能が作動します。この場合、衝突時の速度を減少させるためにフルブレーキがかかります。もしくは、衝突を避けるのに十分であれば、制動力が制限されます。

オートブレーキと連動して、シートベルトテンショナーも作動することがあります。詳しくは、「シートベルトテンショナー」の項を参照してください。

状況により、オートブレーキの動作は軽い制動で始まり、徐々にフルブレーキに達することもあります。

City Safetyにより静止物体との衝突が防止されると、車両は停止状態を維持し、運転者からの積極的な操作を待ちます。前方の車両が自車よりも遅い速度で走行しているために自車にブレーキがかかった場合、前方の車両が維持している車速と同じ速度に減速します。

 ノート

マニュアルトランスミッション車の場合、運転者が事前にクラッチペダルを踏み込まない限り、オートブレーキ機能で停車したときにエンジンが停止します。

運転者はアクセルペダルを踏み込むことで、いつでもブレーキの介入を中断させることができます。

 ノート

City Safety™ によりブレーキが作動する際には、ブレーキランプが点灯します。

City Safety が作動してブレーキがかかると、ドライバーディスプレイにディスプレイテキストが表示され、この機能が作動していることを示します。

 注意

City Safetyが装備されているからといって、運転スタイルを変更しないでください。ブレーキの作動を City Safetyのみに頼っていると、いずれ衝突事故が発生します。
  1. 1注意:図は概略図です。詳細は、車両モデルにより異なっている場合があります。