ドライブモードを使用すると、さまざまなドライビングニーズに応じて多くの機能や設定を素早く利用することができます。以下のシステムは、個々のドライブモードで走行性能を最大限に引き出せるように調整されています。
- ステアリング
- エンジン/トランスミッション/全輪駆動
- ブレーキ
- エアサスペンションおよび衝撃吸収
- ドライバーディスプレイ
- エアコンディショナー機能
現在の走行条件にもっとも適したドライブモードを選択してください。状況に応じて選択できないドライブモードがあることにご注意してください。
ドライブモードの選択

ドライブモードが選択できないときは、以下のようなメッセージが表示されます。
- ギアがマニュアルのため選択不可
- バッテリー低下のため選択不可
- 低温のため選択不可
- 制限のため選択不可
- 高速運転中は選択不可
選択可能なドライブモード
注意
注意
HYBRID
- これは車両の通常モードで、電動モーターと内燃エンジンが連携して作動します。
始動したとき、車両は Hybrid モードです。コントロールシステムは電動モーターと内燃エンジンを個別または同時に使用して、パフォーマンス、燃費および快適性の点で最適な使用条件を計算します。高速になればなるほど車高を自動で低く調節し、風の抵抗を減少させます。純粋に電動モーターのみで走行できる能力は、ハイブリッドバッテリーのエネルギー残量と車内の冷暖房の必要性などに左右されます。
バッテリーの出力が大きい場合は、電力のみで走行することができます。アクセルペダルを踏み込むと、ある一定の位置に達するまでは電気モーターのみが作動します。内燃エンジンは、この位置を超え、運転者がアクセルペダルによって要求するエンジンの出力に対してバッテリーのエネルギー残量が不足しているときに始動します。
エネルギー残量が少ないと(ハイブリッドバッテリーが空に近い状態)、バッテリーのエネルギーの残量レベルを維持する必要があるため、内燃エンジンの始動する機会が多くなります。電気のみで走行できる能力を回復させるために、充電ケーブルを使用してAC230Vの電源コンセントからハイブリッドバッテリーを充電するか、または機能ビューで Charge をオンにしてください。「走行時にハイブリッドバッテリーの充電状態を維持またはアップする」を参照してください。
ドライバーディスプレイに表示される情報
Hybrid モードで走行しているとき、ドライバーディスプレイにはハイブリッドゲージが表示されます。ハイブリッドゲージのポインターは運転者がアクセルペダルを操作して要求したエネルギーの量を示します。稲妻と水滴の間のマークは使用可能なエネルギー量を示します。「ドライバーディスプレイに表示されるハイブリッドに関する情報」の項でハイブリッドシンボルについて詳しい説明を参照してください。


軽くブレーキをかけているときに、エネルギーがバッテリーに戻る(再生される)際もドライバーディスプレイに表示されます。再生に関する詳細情報は、「フットブレーキ」の項を参照してください。
PURE
- 燃料消費量と二酸化炭素の排出を最小限に抑えて、電気モーターで走行します。
このドライブモードでは、ハイブリッドバッテリーで最大限に走行します。このため、例えば、車高が低下して風の抵抗が減り、一部のエアコンディショナー設定の出力が低減されて、電気での走行可能距離が最大限に伸びるようにします。
Pure モードは、ハイブリッドバッテリーのエネルギー残量が十分なときに使用できます。Pure モードでは、バッテリーのエネルギー残量が著しく低下すると、内燃エンジンも始動します。エンジンは以下の場合にも始動します。
- 車速が125 km/h (78 mph)を超えた場合
- 電動モーターが供給できる以上の駆動力を運転者が要求した場合
- 例えば外気温が低いなどの理由で、システムや部品の機能が制限された場合
ECOエアコンディショナー
Pure ドライブモードでは、エネルギー消費を減らすために、車内でECOエアコンディショナーが自動的にオンになります。
ノート
曇りが発生して運転に支障がある場合、最大デフロスターのボタンを押してください。この機能は通常どおりに動作します。
OFF ROAD
- 過酷な地形や悪条件の路面を走行するときに車両のトラクションが最大限に引き出されます。
このドライブモードでは、車高が高くなり、ステアリングが軽く、全輪駆動、ヒルディセントコントロール(Hill Descent Control)連動低速コントロール機能が起動しています。
このドライブモードは、低速時にのみオンにすることができ、スピードメーターには速度リミッターの範囲が表示されます。この速度を超えると、Off Road モードは取り消され、代わりに AWDドライブモードがオンになります。
全輪駆動で走行できるようにするために、内燃エンジンと電動モーターがつねに作動し、結果的に燃料消費量が増加します。
Off Road モードでは、ドライバーディスプレイのスピードメーターとタコメーターの間にコンパスが表示されます。
ノート
ノート
重要
AWD
- 高性能の全輪駆動により、車両のロードホールディングとトラクションを向上させます。
このドライブモードは、滑りやすい走行状況やトラクションの増大が必要な状況で全輪駆動機能を最大限に発揮させます。このモードには高速走行での安定効果もあります(重いトレーラーをけん引しているときやけん引時など)。
内燃エンジンと電動モーターの両方が作動して4輪すべてを駆動しているため、結果的に燃料消費量が増加します。
その他のドライブモードの場合、車両は路面状況により全輪駆動が必要なときに自動的に対応して、電動モーターを作動させる、または内燃エンジンを始動させることができます。
POWER
- Power モードの場合、車両はよりスポーティな特性を持ち、加速に対し迅速に反応します。
このドライブモードはフロントとリア両方のタイヤで車両を駆動することにより、内燃エンジンと電気モーターの複合出力を最大限に発揮します。ギヤチェンジが高速化してはっきり認識できるようになり、トランスミッションはトラクションの大きいギヤを優先します。ステアリング応答が速くなり、衝撃吸収が硬めになって、車高が低くなるため、車体が道路に追従し、コーナリング時のロールが低減します。
内燃エンジンと電動モーターの両方が作動して4輪すべてを駆動しているため、結果的に燃料消費量が増加します。
INDIVIDUAL
- 個人の好みに応じてドライブモードが調整されます。
最初に基本のドライブモードを選択してから、好みの走行特性に応じて設定を調節してください。この設定は独自の運転者プロフィールに保存されます。
プリセット で、Pure、Hybrid、Power の中から、最初のドライブモードを選択します。
選択に応じて、以下の設定を調節します。
- メーター
- ステアリングパワー
- パワートレイン
- ブレーキ特性
- サスペンション制御
- ECO温度調整
電気走行用の警告音
車両には、電気のみで走行している(走行速度0-30 km/h (0-19 mph)ではほとんど音がしない)ときに、歩行者に注意を促すための警告音が装備されています。エンジンルームの前部にスピーカーが取り付けられています。
この警告音はオフにすることもできます。オフにすると、再度オンにするまで、または次にエンジンを始動するまでオフの状態を維持します。

外部サウンド 用の機能ボタンは、センターディスプレイの機能ビューにあります。この機能がオンになると、ボタンに緑色のインジケーターが表示されます。
内燃エンジンの始動と停止
アドバンストコントロールシステムは、内燃エンジンによる走行、電気モーターによる走行、または2つを並行使用した走行を決定します。
主要な機能は、さまざまなドライブモードの特性に加え、アクセルペダルを介した運転者の電力要求に関して、エンジンまたはモーター、およびハイブリッドバッテリー内の利用可能なエネルギーを可能な限り効率的に使用することです。
また、車両の総合的な排出量を低水準に維持することを目的とした法的要件により規制される、システムまたは機能の一時的な制限によって内燃エンジンをより多く使用する場合があります。