ボルボの歴史とこれから

ボルボは自動車メーカーとして、1927年に創業しました。その当時、スウェーデンの道を安全に走ることのできる自動車がどこにも存在しなかったからです。以降、現在までの長い間にボルボが送り出してきた数々のモデルと輝かしいマイルストーンをご紹介しましょう。

ボルボを象徴する名車たち

ボルボを象徴する数々の名車をご覧ください。1927年に誕生した第1号車から始まり、最新のラインナップまでご紹介していきます。

工場のゲートをくぐり抜け、ボルボの第1号車がロールアウト。

1927年 – 最初の1台が工場からロールアウト

1927年4月14日の朝、ボルボ最初の1台が、スウェーデンの西海岸に位置するイェーテボリのルンドビュー工場のゲートをくぐり抜けました。4気筒エンジンを搭載したそのオープンカーの名は、ÖV4。世界へと続く道に、ボルボが第一歩を踏み出した瞬間です。

ステージに上げられたグレーのPV444。

1944年 – “リトル・ボルボ”の誕生

1944年9月1日、ボルボは国際的な自動車メーカーとして世界に羽ばたく契機となる新型車を、ストックホルムで発表します。“リトル・ボルボ”と呼ばれたそのPV444は、スウェーデン国民にとっては戦後の繁栄へと続く道を約束する存在そのものであり、受注台数は発表からわずか2週間で2,300台にも達しました。

1953年 – デュエットを祖とするエステートの伝統

ボルボ・デュエットは、仕事とレジャーの両方を1台でまかなうことのできる新しいモデルとして発売されました。実用性に優れるエステートはボルボの代名詞となっていますが、その長きにわたる伝統はデュエットから始まったのです。以来、ボルボは600万台を超えるエステートモデルを生産しています。

貨物船から次々と陸揚げされていくPV444。

1955年 – 米国への輸出を開始

1955年8月、PV444を載せた船がカリフォルニア州ロングビーチの港に到着し、ボルボは米国への進出を果たしました。当初は懐疑的な見方が支配的でしたが、わずか2年でボルボはカリフォルニアで2番目に大きな輸入車ブランドに成長。そして1974年には、米国を当時の最大マーケットとするまでにいたりました。

考案者として自ら3点式シートベルトを紹介するニール・ボーリン(1959年)。

1959年 — 3点式シートベルト

3点式シートベルトを生み出したボルボのエンジニア、ニルス・ボーリンは、その発明をPV544に標準装備として導入。さらにボルボは、3点式シートベルトの恩恵を広く世界に行き渡らせるため、特許の無償公開を決断しました。現在にいたるまでに100万人以上が、3点式シートベルトによって命をつなぎ止めることができたと推定されています。

丘陵に佇むボルボ240。

1976年 – 米国において安全基準のベンチマークに

24台のボルボ240を含めて実施された米国政府による大規模な衝突試験により、すでに国際的に高い評価を獲得していたボルボの卓越した安全性が確認されることになりました。米国政府が試験結果を受け、当時のすべての新車に課せられる安全基準を設定するためのベンチマークとして、ボルボを正式に選定したのです。

橋を背景にしたレッドのボルボ850。

1991年 – 4つのイノベーションを備えたボルボ

この年に発表されたボルボ850には、4つの世界初となる革新的技術が搭載されていました。横置き直列5気筒エンジン、SIPS(側面衝撃吸収システム)、自動調整式フロント・シートベルト、そしてデルタリンクリアアクスルです。850はまた、前輪駆動方式を採用した初のラージサイズ・ボルボでもあります。

郊外の道を疾走するグレーのボルボXC90。

2002年 – ボルボ初のSUV

ラージサイズSUVというセグメントを再定義したボルボXC90は、発表と同時に世界中で成功を収めました。発売から数年後にはスウェーデンの最重要輸出製品になっていたと聞けば、その成功の規模がおわかりいただけるでしょう。

製造中のボディを検査する女性工場員。

2013年 – 中国に最初の製造工場を建造

ボルボ初となるヨーロッパ以外の製造工場建造地として選ばれたのは、中国の成都市でした。この新工場では当初、ボルボS60LおよびXC60が製造されることになりました。

走り去るリアスタイルが印象的なブラックのボルボXC90。

2015年 – 第2世代のXC90

第2世代のXC90は、ボルボの歴史における新しい章の始まりです。ボルボはこの新型車とともに、まったく新しいデザイン言語、新しいテクノロジー、そしてSPA(スケーラブル・プロダクト・アーキテクチャー)プラットフォームを導入しました。

ボルボ初のコンパクト・シティSUV、XC40。

2017年 – ボルボ初のコンパクトSUV

ボルボXC40は、コンパクトモデル用のプラットフォームとして新たに開発されたCMA(コンパクト・モジュラー・アーキテクチャー)を初採用したモデルとなります。この新プラットフォームにより、ボルボは設計、コネクティビティ、そして安全において新しい基準を打ち出しました。また、毎月定額の支払いでボルボに乗ることができるサブスクリプションサービス、Care by Volvo(ケア・バイ・ボルボ)の最初の対象車でもあります。

製造ライン内を移動するレッドのボルボS60。

2018年 – ボルボ初の米国工場

ボルボ初の米国工場は、サウスカロライナ州チャールストンに建造されました。この新工場により、ボルボはヨーロッパ、アジア、北米に製造工場を持つ、真の意味でグローバルな自動車メーカーとしての地位を確立したといえるでしょう。

完全電動SUVのボルボXC40 Recharge P8は、充電設備のプラグを接続するだけで簡単に充電可能。

2019年 – ボルボ初の完全電動SUV

バッテリーに蓄えた電力のみで走行するボルボ初の完全電動SUV、ボルボXC40 Recharge P8。高い評価を受けているベストセラーモデルのXC40をベースとし、Android OSを採用した新開発のインフォテイメントシステムを搭載しました。

バックルに「1959年以来」の文字が刻印されたグレーの安全ベルト。

長年にわたる安全技術の革新

1927年の創業以来、私たちは常に人を第一に考えて車をデザインしてきました。我々が最も重要視している安全性について、長年にわたるイノベーションの数々をご紹介します。

宇宙から見た地球の姿。

サステナビリティの遺産

ボルボは長年にわたり、環境負荷の低減に向けて取り組んできました。これまでにボルボが行ってきた行動をご覧ください。